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【小林康夫・建築ワークショップ研究室】BIMによる鉄骨ファブ新築事務所見学 & LED照明の空間演出 体験レクチャー

京都建築大学校「小林康夫・建築ワークショップ研究室(ゼミ)」ではゼミ活動の一環として、当ゼミ生7名が大阪市内の鉄骨ファブリケーター三栄建設の新築建物の見学を行いました。OPEN BIM(ARCHICADによる近年のデータ互換コンセプト)を使った実施例、モデリングから設計施工へのプロセスをBIMデータで繋ぐ未来を体験してもらいました。株式会社竹中工務店の設計施工、設計部瀬山充博さんの御案内で、インテリアプランナー協会関西の主催行事に参画させて頂きました。

又午前中に最近目覚ましい進化を遂げている、LED照明による空間演出や特性について、大阪市市内の株式会社遠藤照明ショールームで、LEDによる建築化照明等の可能性について学習しました。遠藤照明省環境ソリューションGの小丸昭弘氏からレクチャーを頂きました。

 

[BIMによる鉄骨ファブ新築事務所見学]


三栄建設のエントランス、「ボロノイ耐震壁」を背景にしたゼミ生。
*ボロノイ分割、母点の位置を変えることによって生まれる空間変形3次元の予期せぬ空間発生、耐震壁にその名前を命名している。
建築主との議論の末得られた立体ボロノイというジオメトリー


約10,000通りのボロノイ形状の最適化で、空間形態を決定する、事務所全体がボロノイ立体空間による繋がりのある一体空間が得られています。


ボロノイ空間の鉄骨造、直径318.5ミリのメインフレームとし、カットTボルト締めや区画SHに苦労が見られます。
今回の鉄骨ファブ、三栄建設は3k払拭、生産能力向上と恩加島工場350人の働く環境改善という課題解決目標があり、この事務所が風通しのいい企業風土を育てることに貢献できたというお話でした。


新事務所エントランスを背景に、左側には既存の鉄骨工場が見えます。


BIM MODERINGにより見える化されている構造体、ボロノイ耐震壁、クロスハッチブレースなど見せる耐震壁が配置されています。


クロスハッチプレートで構成された受付空間、右奥に鉄骨溶接ジョイントを利用したオブジェが見えます。


床レベルを変えて事務所の領域を明確化しています。


空間の繋がりが業務間の敷居を下げ、コミュニケーションを豊かにしています。
機能的な分節が必要な場合はスクリーンにて隔てられているのがわかります。


オフィス間の経路空間にミーティングスペースが設けられています。


西側外装は日射を考慮してルーバーで構成されています。


西側既存工場から昼食時にはこの入り口から靴の履き替えによる職方の動線になるようです。


作業ブース


受付前鉄骨ベンチ


繋がるボロノイ立体を成立させる鉄骨構造の図面です。


大正通側からの姿、ボロノイ空間の分節がわかります。

鉄骨ファブ三栄建設さんの課題解決、ボロノイ空間採用の経緯、OPEN BIM による設計行為の流れなど、見学を含め素晴らしい建築体験ができたと思います。
3Dの主、社内外の利害関係者同志での情報共有の実践に重要な一歩があり、ゼミ学生にとっても未来に向けての夢を感じることができたのではないでしょうか。

 

[LED照明の空間演出 体験レクチャー]


照明による素材の見え方の違いと、感じさせたい素材の色にできることを確認しました。


1800K(ケルビン)から12000kにより従来より自然に近い演色性が得らるLED照明システムの紹介がありました。


インナーの植物の葉を生き生きさせる照明、影の印象も変わリます。


顔色や素材の色が消える黄色い照明や光源の角度設定を体験しました。


起床から就寝まで体内時計に合わせた照明を演出します。


トップライト、タスク照明など1日の日照の変化を演色性、輝度の追随で具現、オフィス照明のリモートコントロールは最近のトレンドとのことでした。


LED器具の基盤を見る、発光ダイオードを封入した素子に電圧をかけ発光するLEDチップを集積させた器具基盤。蛍光管、ライン照明、DLなど用途によってチップ数や基盤形状は異なることを見せてもらいました。LEDは消費電力が小さく、半導体発光による長寿命、様々な色表現可能、紫外線がほぼ出ないなどメリットの多い反面、器具コストが高く、放熱に配慮が必要など基本的なLEDの特性について学無ことができました。
少しタイトなレクチャー時間でしたが、これを機会にLEDに関する空間演出について、興味を持つきっかけになればと思います。

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